ステロイド軟膏を塗るときのコツ
「ステロイドを塗ると一旦きれいになるけど、すぐ悪くなるからまた塗る。これを繰り返していて、全然すっきりしない!」
こういった訴えは外来でよく耳にします。
ステロイドは確かに効いているはずなのですが、いったいどうして???
ステロイドは、炎症を抑えるお薬です。
炎症は“火事の炎”を、ステロイドは“火事を消すための水”を、それぞれイメージするとわかりやすいです。
火事を消す時に大事なのは、①火が完全に消えてから、さらにもう少し水をかけておくこと。②ほんの少しでも火がくすぶり始めたら、早めに水をかけること。
ステロイドで炎症を治す時も、同じようにイメージしてみてください。
① しっかり塗る:炎症(火)が完全に消えるまでたっぷりとステロイド(水)を使った後、さらにもう少しステロイド(水)を使っておきましょう!
② 早めに塗る:炎症(火)が再びほんの少しでもくすぶり始めたら、ひどくなる前にすぐステロイド(水)を使いましょう!
ステロイドを1日2回塗る※
⇓すっかりきれいに治ったら
さらに5~7日くらい1日2回塗る
⇓その後
さらに5~7日くらい1日1回塗る
⇓再燃がなければ
一旦中止
⇓その後も再燃がなければ
中止
(この間ちょっとでも再燃したら※へ戻る)
「ステロイドはなるべく使いたくないので、ひどくなってから使おう」と思っていると、結局治るのに時間がかかってしまい、ステロイドもかえって長く使うことになってしまいます。
ステロイド軟膏を早く終わらせるためにも、”しっかり”そして”早めに”塗るようにしましょう。